ハンダ付けワークショップ

2018年8月30日、31日はハンダ付けワークショップをおこないました。

「科学の祭典」で毎年開催してる「はじめてのハンダ付け」というワークショップのためにキットを設計・製造しているので、こちらの子供にもやらせます。夏休みの工作ですね。

今年の初めて用キットは「鈴が光る黒猫のバッジ」です。基板、LED、電池ボックス、ブローチピンだけのちょう簡単キット。ハンダ付けは4箇所のみ。





イントロ

まずは「みんなスマホやパソコンやテレビの中を見たことがある?」とプリント基板の話をします。部品を素組みして光らせ、LEDのプラスマイナスの話などをする。
「コードでつなぐとすぐバラバラになるから板の上にかっちり固めたいし、1本ずつつなぐのが大変だから線を印刷するんだよ」とプリント基板を使う意味を教えます。
「溶かした金属でくっつけて壊れなくするのがハンダ付けだよ、金属だから電気もよく通すんだよ」

意義を教えたら本番です。

使う道具

  • はんだごてとハンダ(共晶)
  • コテ台
  • ヘルピングハンズ
  • ワイヤカッター(ニッパ)
  • グルーガン
  • カッターマット


手順

最初に教える事項は2つ。やけどと鉛。
  • コテは金属部が熱くなる
  • コテ台の金属部も熱くなる
  • ハンダ付け直後の部品も熱くなる
  • ハンダは錫と鉛の合金なので食べてはいけない(終わったら手を洗う)
それから鉛筆か、熱の入ってないコテで練習。
持ち方はコテもハンダも鉛筆持ちです。
  1. コテを付けて基板と足に熱を伝える
  2. ハンダを入れる
  3. 5-10mmほど溶けたらハンダを離す
  4. 穴の中や足の表面に溶け込んだらコテを離す
というプロセスを「いちー、コテを付ける~! にー、ハンダ入れる~! さーん、ハンダ離す~、しー、コテ離す~」という掛け声で練習します。

自然な感覚だと必ずコテを先に離しちゃうので、そこからまた理由を説明して繰り返し。

みんながうまくできるようになったら実践ですが、コテに熱を入れてからまた教えることがあります。
  • コテ先は熱であっという間に錆びるので毎回拭く
  • 付けたら即座にコテ台に戻す
です。
「この2つはいつも必ずやることー、わかったねー」
「はーい」
「じゃあ、教えることは全部教えたから、やってみよう!」

ハンダ付け箇所が少ないこともあり、あっというまにできて、こうなります。30日は女子4人。全員完成です。


31日。昨日来てなかった子にはバッジでハンダ付けを教え、バッジを作ったことがある子には「うなり鉛筆」ことdrawdioを作ってもらいました。
小学2年でこれが作れる!

うなり鉛筆drawdioはメチャメチャ楽しい回路で、日本にも海外にもファンがたくさんいます。↓は発明者のJay Silverさん(MIT)がいろいろやってる動画です。



嘉数っ子で使ったのはLadyadaことLimor Friedさんのバージョンを改変して中国のelecrowで製造したものです。オープンソースハードウェアを使えば、ライセンスの問題なしに世界の凄さを地域に気軽に導入できます。

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合計でバッジ6人、うなり鉛筆は4人が製作。いろいろすばらしい。

ただこれでめでたしめでたしではなく、問題がありました。やけどとかではありません。

補助者が足りずに、遅れてきた子が参加できなかったことです(見学になった)。

いまは完全にアクティブ主婦の取り合いになっていて、前年度いつも助けていただいてた方々がなかなか来られない状況が続いています。

夏休みともなると状況はさらに悪く、1人来てくだされば良い方だったりします。

ちょっと存亡の危機。

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